スポンサードリンク
※ネタバレあり※
どうもちょろんです。

引き続きハイキューの分析です。

今回は7話です。

ハイキュー影山



第7話 ”持たざる者”のことば

要点
・日向の急な動きにも正確に合わせる影山のテクニックに驚く菅原
・田中が「速攻が使えるのか」と問うが、日向は無意識にやっていた
・「どんなトスでも打つ」という日向に「速攻は無理」と言う弱気な影山
・挑発してくる月島に「打ち抜いてやる」と言う日向だったが、「人には向き不向きがある」と断言される
・”小さな巨人”に憧れた日向は不利とか不向きとか関係なく、コートに居続けるために勝ちたい
・「まだコートに立っていたい」という日向の気持ちに共感する影山
・影山「スパイカーの前の壁を切り開く その為のセッターだ」
・日向の反射とスピードなら自分のトスを打てると感じた影山は、月島を「躱す」ことにする
・予想外に速い”王様のトス”のタイミングがわからず苦戦する日向
・菅原「それじゃ中学と同じ」「日向の”すばしっこさ”という武器を、影山が殺してしまっている」
・菅原は、自分には無い”優れた技術と周りを見る目”がある影山なら、日向を「うまく使えるはず」と助言
・影山は日向の「ボール来た!」という言葉から、日向の持つ運動能力を”自分が使う”という発想に至る
・影山「お前の1番のスピード 1番のジャンプで とべ ボールは俺が持って行く!」

まとめ
今回の話では、日向と影山の歯車が完全に噛み合う”直前まで”が描かれています。
影山と同じセッターである菅原をメインに影山の技術の凄さを再確認して、その使うべき方向を
影山自身に思考させる方向で話が進み、日向の言葉から「ボールを持って行く」ことを思い付きます。

その前段階として、影山が今まで通りのトスを日向にやった場合を描き、菅原の言葉で
このままでは中学の時と同じく「影山がチームメイトの良さを殺している」ということを示します。
これにより、影山には変革の必要があることが印象付けられます。
またメインキャラですが、試合に参加していない菅原に見せ場を与えるための役回りとも言えます。

月島による挑発から「トスを上げた先に誰も居ない」という恐怖を認めた影山ですが
6話ラストの日向の言動と「まだコートに立っていたい」という気持ちの共感によって
影山が「スパイカーである”日向のために”壁を切り開く」という意思を持ったことを表現しています。
ラストは影山が何かを閃いて、これから何かする!という引きで話が終了しているので、
続きが気になる構成になっています。しかも単行本1巻もここで終わりなので、思わず2巻に手が伸びます。

読切のときは影山が”変人速攻”をやることがメインなので、ストーリーはとてもシンプルだったのですが
連載になるにあたり、日向と影山のキャラクターが想像以上に掘り下げられて作られています。
1巻は、そうして練り上げられたキャラクターがメインになっているため、読切のメインであった
”変人速攻”が出てくるまでに8話を要しています。他にも読切から連載になる作品はたくさんありますが
読切を新連載の時に1、2話程度に分けているものはあっても、読切を1巻分にまで膨らませている作品は
ほとんど無いと思います。そのおかげで読者がしっかりキャラクターの感情を把握することができ、
その状態で見せられる”変人速攻”からは、読切のときとは比べ物にカタルシスが得られると思います。


これで1巻まるごとやりましたので
「ハイキュー!!」分析は一旦終了にします。

以上、ちょろんでした。




スポンサードリンク